トレードを始めた当初は、
「自分ならうまくできる。すぐに稼げるようになれる。」
と意気揚々とチャートに向かっていた。
しかし、
勉強しながらトレードを続けても、お金は減り続け、何年たっても勝てるようにならない。
「何をやってもうまくいかない。私にはトレードのセンスがない。」
「どうしたら勝てるのか分からない。本当にトレードで稼いでいる人なんているの?」
「大金を失ってしまった。これからどうしよう…」
「もうトレードやめた方がいいのかな…」
お金を失い、精神的にかなり追い込まれます。
成功とは真逆のどん底に落ちてしまいます。
残念ながら多くのトレーダーがこういった「絶望」を経験します。
そして、多くのトレーダーが退場します。
しかし、ここで歯を食いしばって、打開策を考え、実行した先に成功があります。
なぜ絶望に至ってしまうのか?
プロと同じ土俵で戦っているから絶望しやすい
トレードでできる事は、「買う→決済」「売る→決済」。
たったこれだけ。それ以外、何もできない。
だから素人は「めちゃくちゃ簡単やん。俺でも勝てる」と錯覚する。
しかし、相場はウォール街のプロも参加しています。
そして相場は、稼ぐ人がいたら、その反対側には必ず失う人が存在しています。
素人が参加して、プロ相手に利益を上げようというのは無謀です。
トレードで稼ぐには、プロトレーダーになるしかありません。
プロになって、素人からお金を巻き上げる側に回らなければなりません。
一般的に何かの分野で卓越したスキルを身に付けるには1万時間の練習・経験が必要だと言われています。1日8時間でおよそ3年です。
そのような点からも、すぐに稼げるようになれる世界ではありません。
「努力の分だけ結果が出る」という世界ではないから絶望しやすい
普通の社会なら、努力の分だけ成長が実感できます。ゼロからスタートすれば、最初は急激に上達します。そして、どこかで頭打ちになり、成長が止まる感じです。
例えば、スノボーを始めれば、最初はやればやるほど、うまくなっていくのが実感できると思います。そして、ある程度のレベルまで達すると、そこから先は伸び悩みます。
スポーツに限らず、プログラマーといった仕事でも同じです。
しかし、
トレーダーは、努力しても努力しても、相変わらずトレードで1円も稼ぐことはできません。それどころか、努力しているのにお金が減り続けます。
頑張って頑張って成長して、ようやくトントン付近をさまよいます。(お金は増えないが、減りにくくなったという状態)
さらに、頑張って頑張ったその先で、ようやくお金が増えるという結果に辿り着きます。
努力しても成長を実感できず、「本当にこんな事を続けて稼げるようになるのか?」と不安になります。そんな期間が数年間続きます。絶望せずにはいられません…。
勝っているトレーダーから学んだとしても、絶対に同じトレードができないから絶望しやすい
勝っているトレーダーから学ぶと、相場分析の方法や、エントリ・手仕舞いの具体的なやり方を教えてもらえます。
しかし、大きな問題が1つだけあります。
「裁量」です。「裁量」は非常に指導が難しい。
言葉で表現しようとしても、100%を表現できるものではない。チャート上のダウの解釈にとどまらず、トレード局面を総合的に判断するのに「裁量」が用いられてしまうため、先生とまったく同じトレードは不可能です。
いくつかのトレードは同じようにできたとしても、先生は勝ち越しているのに、私は負け越すという状況に陥ります。
先生から多くの判断方法を学べば学ぶほど、混乱し、私のトレードはボロボロになっていきます。
結局、「裁量」は自分で作り込むしかないのです。
そのために、学んだ事をベースにして自分でトレードルールを作り、改善し続ける事が必要です。
そして「裁量」という部分も、できるだけ言葉にしてルールに組み込んでいきます。
ただ、完全には言葉にできません。私も、「5波以降でMAに張り付き気味になったら追わない」というルールを持っていますが、「張り付き気味」という部分はまさに「裁量です」。これ以上言葉にできず、過去検証した時のチャートを実例として集め、似たような局面を避けるようにしています。この感覚を人に伝えるのは非常に難しい事です。
以上のように、トレードの骨格部分は学ぶことができますが、最終的には、トレーダー自身が細部を詰めて、自分でトレード方法を作るしかないのです。
トレードは学んだだけで成功できるものではなく、学んだ知識をベースにして自分自身のトレード方法を作り上げ裁量スキルを磨く事で成功できるものと言えます。
だから、難しく、挫折しやすい。
どこかのスクールを受講して、
「お金を払ったんだから、勝ちトレーダーにしてくれるんですよね?」
なんて受け身の姿勢では絶対に勝ちトレーダーにはなれません。
ここを誤解して、スクールにクレームを入れるのはお門違いです。
東京大学受験予備校に入って、東大の入試で失敗したので予備校にクレームいれるようなものです。
相場の値動きは理解不能だから絶望しやすい
相場にはセオリー(こうなったら、こうなりやすい。エッジ・優位性)がある。
しかし、セオリーに反する動きが出ることも頻繁にある。
相場の値動きを理解し、読み解こうとしたら、迷宮入りするのは間違いない。
真面目な人ほど、試験勉強が得意だった人ほど、理解しようとし、読み解こうとする。
難しい局面を読み解こうとし、ドツボにはまり、自分に絶望してしまう。
相場に答えはありません。未来なんて誰にも予想できません。
トレーダーはエッジにかけてトレードしていけば、たくさん負けるけど、トータルで資金は増えていくという結果に期待するわけです。
これを理解せずに、相場の値動きを当てようとすればするほど、迷宮入りし、絶望してしまいます。
トレードには正解がないから絶望しやすい
人は正解を求め、探そうとします。
しかし、トレードは誰も分からない未来にかけるもの。
未来は予想できないという点で正解がない。
勝っているトレーダーでも、人によってトレードスタイル(短期、中期、長期)が異なり、テクニカル・ファンダの使い方も異なり、リスクの取り方、目標の定め方も異なる。つまり、人によって正解が違うのです。
正解を探し求めてしまうと、「人によって言ってることが全く違う」という事態に陥り、混乱し、絶望してしまいます。
正解は自分で決めるものです。
これを理解していないと、間違った方向へ突っ走り、絶望へ至ってしまいます。
絶望を経験する事に意味があるのか?
絶望には最高の学びがあります。
成功につながらない事を多く経験し、理解した
指標トレード、値ごろ感トレード、
損切りを置かないトレード、飛びつき買い、ナンピン
薄っぺらな知識に基づくトレード
→
「こんなトレードではお金は増えない!」と悟る
真面目に学んだ。学び続けた。
学んだ方法でガムシャラにリアルトレードし続ければ、そのうち勝てるようになる。
→
「何年やっても、全く勝てるようにならない!!こんな練習は駄目だ!」と悟る
納得できない損切りに対するリベンジトレード、自暴自棄トレード。
やめたいのに止まらない感情トレード。
「なんでこんなに真面目に勉強してやってるのに駄目なんだ!?」というストレスMAXでの感情トレード
→
感情にまかせたトレードは大きく資金を減らす。非常に危険な行為だと悟る。
自分の悪い部分は出尽くした。
自分が正しい道だと考えて取り組んでいた事は全て間違いだった。
成功につながらないやり方を知った、それは大切な学びです。財産です。
「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」トーマス・エジソン
相場に対して謙虚になっている
「自分には才能がある、うまくやれる。」
そんな自信は木っ端みじんに打ち砕かれた。
「自分の好き勝手にトレードしたらお金が減る。
相場の値動きなんか分からない。」
それを身に染みるほど、体の奥底から理解できたのなら、それは最高の学びである。
その学びがあるからこそ、
- トレードしたらお金が減る。安易なトレードは絶対にしない。
- 相場が大きく動いても、自分には取れない動きだと諦められる
- ここも取れそう、そこも取れそう。でも、「自分には取れない」と割り切れる
- トレードなんか楽しくない
- ただ1つ、自分のトレードルールに合致する動きだけを待ってトレードする
- ただ1つ、「これは鉄板だ」という所だけトレードする
そのような姿勢で相場と向き合えるようになる。
相場と向き合うプロの姿勢である。
絶望の果てに、ようやく手に入れられる最高の学びである。
『絶望』は、トレードに対する向き合い方を大きく変えるきっかけになる
人は簡単に変わらない。頑固な生き物です。
変わるには、『絶望』のような強い動機が必要です。
私にとって『絶望』はトレードに対する向き合い方を変えるきっかけとなりました。
私の経験をお話しします。
私はずっと、自分の中にある理想のトレーダー像(師匠)をおいかけていました。
しかし、何年やっても、師匠のようになれない。それどころか、資金を増やすことすらできていない。
このままでは生活がもたない、未来が見えない、トレードを続けられなくなる、という所まで追い詰められて、ようやく変わるしかないと決意できました。
「目標を変えよう。
師匠のようになるのはあきらめよう。
資金を増やす、その1点に集中するしかない。」
目標を下げました。それでも十分な目標です。
いろいろ調べたり、考えました。
成功しているトレーダーに共通し、勝てていないトレーダーがやっていない事はなんだ?
そして、凡人でもできそうな方法が見つかりました。
狙う局面を1つに絞る。
徹底的に過去検証しながらルールを改善し続ける。
トレード成績が安定するまで改善し続ける。
それで勝てるようになれる。
成功への道が見えたら、本気で全力で取り組むことができる
絶望の淵にいるのですから、メンタルはボロボロですよ。今にも崩れ落ちそうです。
しかし、
「ただこの絶望から脱したい」
という強い衝動・動機が生じます。
その一心で、泣きながら、覚悟を持って、全力で取り組む事が可能となります。
まとめ
『絶望』しただけで成功につながるわけではありません。
しかし『絶望』は、成功へ大きく近づくためのトリガとなる力を秘めています。
「絶望」はジャンプする直前の屈伸状態だ!
共に頑張りましょう!
ありがとうございました。
『人生で勝ち上がるためには身構えていては駄目で、攻撃され、打ちのめされなければならない』ジョージ・バーナード・ショー
『我々は逆境を通じて賢くなる。あまりに早くに繁栄すると何が正しいか分からなくなる』セネカ

